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「稗刈(ひえかり)」は、雑穀の一種である「稗(ヒエ)」を秋に刈り取って収穫することを指す秋の季語です。稗は冷涼な気候や痩せた土地にも強く、古くから稲の育ちにくい山間地や寒冷地での主食、あるいは飢饉に備える救荒作物として大切に栽培されてきました。稲刈りに先立って行われることが多く、黄金色に波打つ華やかな稲田に比べ、小粒で素朴な穂を刈る作業には、厳しい自然と向き合いながら暮らす山里の生活感や哀歓が色濃く漂います。
稲刈りのような明るく豊饒な祝祭感とは対照的に、どこか渋く素朴で、少し寂しげな風情を意識して詠むと「稗刈」らしさが引き立ちます。痩せ地や傾斜地にある畑、夕暮れの傾く日差し、肌を刺し始める秋冷の風といった情景を取り入れると、厳しい風土に生きる人々のたくましさや生活の重みが伝わりやすくなります。
・風物・光景:夕日、夕風、朝露、菅笠、山畑、段々畑、背負籠 ・自然・天候:秋晴、夕立雲、山影、薄暮、初霜の気配 ・心情・動作:黙々、急ぐ、束ねる、日暮れ、汗、親の面影
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