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「蜂屋柿(はちやがき)」は、美濃国蜂屋村(現在の岐阜県美濃加茂市蜂屋町)を原産とする大ぶりな渋柿の品種で、晩秋の季語です。釣鐘のような堂々とした形状が特徴で、古くは平安時代より朝廷に献上され、織田信長や徳川家康など時の天下人にも重用されたことから「堂上蜂屋柿(どうじょうはちやがき)」の名で珍重されてきました。生では極めて渋みが強いですが、丁寧に皮を剥いて天日と寒風に晒すことで、黄金色に輝く濃厚で上品な甘味の最高級干し柿へと生まれ変わります。
蜂屋柿を詠む際は、そのずっしりとした「大きさ・重厚感」や、干し柿へと熟成していく「手仕事・山里の風情」に着目するのがポイントです。青く澄み渡った晩秋の空の下、民家の軒先や干し場に並んで吊るされる飴色の連柿の景色は、季節の深まりを象徴する格好の題材となります。また、干し柿としての芳醇な甘みだけでなく、まだ渋味を蓄えた実の引き締まった姿や、歴史のロマン・美濃の風土感を背景に響かせることで、格調高い一句に仕上がります。
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