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「内裏雛(だいりびな)」とは、三月三日の雛祭りで飾られる雛人形のうち、最上段に並ぶ男雛(おびな)と女雛(めびな)の一対を指す仲春の季語です。「内裏」とは宮中や御所を意味し、平安時代の装束をまとった高貴な姿を模しています。単に「雛人形」というよりも、寄り添う二対の尊厳や、雅やかな宮廷文化の面影、夫婦の象徴としての気品が強調される言葉です。
内裏雛を詠む際は、人形そのものの造形美や、二人の佇まいに着目するのが基本です。切れ長の静かな眼差しや、華やかな衣装の金糸の輝き、経年による古色の味わいなどを繊細にすくい取るとよいでしょう。また、雛段の頂点で静まり返っている様子や、周囲の灯火との陰影を捉えることで、部屋全体に満ちる厳かな静けさや、受け継がれてきた家の歴史・家族の情愛を豊かに表現することができます。
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