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「盆棚(ぼんだな)」は、お盆の時期に先祖や故人の霊を迎えるために特別に設ける祭壇のことで、「精霊棚(しょうりょうだな)」とも呼ばれます。棚の上に真菰(まこも)の筵(むしろ)を敷き、位牌を安置して、蓮の葉に盛った季節の初物(瓜や茄子、果物など)や素麺、団子、そして茄子の牛や胡瓜の馬(精霊馬)などを供えます。古くからの祖霊信仰と仏教行事が結びついた、日本の初秋の風情を象徴する季語です。
盆棚そのものが非常に多くの意味や情景を内包しているため、棚の上の具体的な供え物や、準備をする人々の動作に焦点を絞ると鮮やかな句になります。胡瓜の馬の不格好さ、みずみずしい初瓜の色、揺れる蝋燭の灯や立ちのぼる線香の煙など、視覚や嗅覚などの五感を働かせて詠むのが効果的です。また、故人を偲ぶ切なさだけでなく、年に一度家族が寄り添う温かさや、静けさを表現するのにも適しています。