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「弥生尽(やよいじん)」とは、旧暦三月の最後の日を指す言葉です。旧暦では一月から三月までが春とされていたため、弥生尽は「春という季節が名実ともに尽きる日」を意味します。咲き誇った桜が散り、新緑の兆しが濃くなるなかで、過ぎ去る春の日々を惜しむ感情が込められた、晩春を代表する情緒深い季語です。「三月尽(さんがつじん)」とも呼ばれます。
「春が終わる」という寂しさを直接的に述べるのではなく、移ろいゆく身近な景色や時間の流れを具体的に描写するのがコツです。すっかり花の落ちた梢、暮れなずむ空の淡い色、静かに片付けられる春の衣服など、生活感のある情景を取り合わせることで実感が生まれます。また、春の終わりを受け入れつつ、どこか静かな余韻を楽しむような落ち着いた視点で詠むと深みが出ます。
・暮色(ぼしょく)、夕空(ゆうぞら)、風(かぜ) ・散り際(ちりぎわ)、水音(みずおと) ・部屋(へや)、机(つくえ)、窓辺(まどべ)、靴音(くつおと)
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