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富正月(とみしょうがつ)とは、新春に行われる「富くじ」にちなむ新年の季語です。江戸時代、寺社の修繕や再建の資金を集める目的で富くじの興行が幕府から許されていました。とりわけ谷中感応寺、目黒不動、湯島天神は「江戸三富」として名高く、正月に行われる富突きには、一攫千金を夢見る庶民が熱狂して集まりました。現代においては、年末年始の宝くじの当選発表を心待ちにしたり、新年の運試しに一喜一憂したりする、福を願う明るく庶民的なお正月の気分を表す言葉として親しまれています。
単に金銭的な欲を押し出すのではなく、新春ならではの浮き立つような高揚感や、外れても「初笑い」に変えてしまうような微笑ましい人間味を描くのがコツです。当たったら何をしようかと家族で語り合う団欒のひとときや、当せん番号が載った新聞の端を握りしめる姿、あるいは外れて苦笑いしながら炬燵でお茶を飲む様子など、身近な生活感と結びつけると共感を呼ぶ生き生きとした俳句になります。
・生活の様子:炬燵、茶柱、新聞、神棚、皮算用、初笑い ・心情や仕草:握りしむ、夢想、苦笑い、祈る、ため息 ・情景:冬晴れ、初詣の帰り道、日溜まり、鐘の音