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薪納豆(たきぎなっとう)は、京都府京田辺市の薪地区(一休禅師が晩年を過ごした酬恩庵・一休寺の所在地)などで作られてきた伝統的な保存食です。糸を引く一般的な納豆とは異なり、大豆に麹菌を繁殖させ、塩水に漬けて熟成させたあと、天日干しにして乾燥させた「寺納豆(塩辛納豆)」の一種です。深い黒褐色をしており、塩気と独特の強い旨味を持っています。盛夏に土用干しを行って仕上げる製造工程や、暑い時期の塩分補給・保存食として親しまれてきたことから、夏の季語とされています。
一般的なネバネバとした納豆との違いを意識し、その乾いた風合いや黒々とした色合い、濃厚な塩気と風味を描くのがポイントです。また、一休寺や古寺の歴史的な背景、茶の湯の茶請けとして供される静けさ、素朴な器や竹皮といった物との取り合わせも効果的です。夏の強い日差し(炎天下での土用干し)の情景と結びつけたり、夏痩せを防ぐ滋養のものとして日常の食卓を描いたりすると、味わい深い句になります。
・古寺、一休、茶の湯、小皿、素焼き壺(寺納豆の歴史や道具を想起させる無季の言葉) ・炎天、土用、青葉、夏座敷、夕立(薪納豆が干される情景や味わう夏の背景となる言葉) ・塩辛し、黒し、噛みしめる、渋茶(独特の味覚や質感、食べ方を表現する無季の言葉)