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「春菊」は、食卓でおなじみの葉野菜ですが、俳句の世界では春の季語となります。冬の鍋物に重宝される葉の時期を過ぎ、春になるとキク科特有の白や黄色い可憐な花を咲かせます。春に菊に似た花をつけることからこの名がつきました。観賞用として愛でられるほか、春に伸びる柔らかい若芽を摘んで食す素朴な生命力も、この季語の持つ大きな魅力です。
食用の葉のほろ苦さや独特の香りに焦点を当てるか、あるいは畑一面に咲く野趣あふれる花の明るさを描くかで、句の表情が大きく変わります。鍋物の具材としての冬のイメージに引っ張られすぎず、春の光や風、暖かな日差しの中で芽吹き、花開く姿を捉えるのがポイントです。生活感のある台所の風景や、家庭菜園・畑ののどかな情景と結びつけると、実感を伴った生き生きとした一句になります。
・畑(はたけ)、畝(うね)、庭先(にわさき)などの土の匂いがする場所 ・摘む(つむ)、茹でる(ゆでる)、和える(あえる)などの調理にまつわる動作 ・ほろ苦し、香り、みづみづし、などの五感を刺激する描写 ・春の雨、うららか、朝光(あさひ)などの春の光景を表す無季や春の言葉