村時雨

村時雨

むらしぐれ

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意味・由来

「村時雨(むらしぐれ)」は、冬の初め頃、ひとしきり激しく降っては通り過ぎていく時雨を指す季語です。「村」には「群ら(ひとまとまり)」という意味と「村里」の二つのニュアンスが重なっており、特定の集落や山あいの狭い地域だけを局地的にさっと濡らして去っていく、通り雨のような情景を表します。晴れ間が見えていたかと思えば急に冷たい雨が降り出し、またすぐに青空が覗くという、冬独特の移ろいやすい空模様を美しく切り取った言葉です。

この季語で詠むコツ

村時雨の最大の特徴は、その「急激な変化」と「局所性」です。一面全体が雨雲に覆われるのではなく、山裾のひとつの集落や、目の前の木立だけが白く煙るように雨に打たれる姿を捉えると、臨場感がぐっと増します。雨そのものを細かく描写するよりも、時雨が通り過ぎた後の「濡れた茅葺き屋根」「立ち上る湯気のような霧」「雲の切れ間から射し込む冬の日差し」など、雨の前後の情景や光の明暗に視点を向けると、生き生きとした一句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

里山の生活感や自然の陰影を感じさせる言葉と大変相性が良いです。 ・風景や事物:杉木立、濡れ縁、畦道、煙、茅葺、軒端 ・動きや感覚:さっと過ぐ、晴れ間、乾きゆく、冷えまさる、匂ひ立つ 人里の温もりや静けさと、冷ややかな雨の冷たさを対比させることで、冬の情感を深く描き出すことができます。

「村時雨」の俳句例 (1件)

村時雨てれふれ町の名なるべし
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)

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