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顔見世とは、歌舞伎で新しい座組の役者が顔をそろえて披露する特別な興行のことです。江戸時代、歌舞伎役者の契約は旧暦十一月からの一年間だったため、その最初の月に「この顔ぶれで一年間勤めます」とお披露目をしたのが始まりです。京都の南座で毎年十二月に行われる吉例顔見世興行が特に有名で、劇場の正面に役者の名前を独特の勘亭流で書いた「まねき看板」がずらりと並ぶ光景は、初冬の華やかな風物詩となっています。
顔見世の魅力は、何といってもその華やかさと熱気です。劇場の外の刺すような寒さや冬空と、一歩足を踏み入れた劇場の熱狂やきらびやかさの対比を意識すると、奥行きのある句になります。また、舞台そのものを客観的に描写するだけでなく、客席の着物姿の人々、幕間に食べるお弁当、贔屓の役者を待つ高揚感、終演後に劇場の外へ出たときの夜風の冷たさなど、観客の視点や臨場感を捉えて詠むのもおすすめです。
・劇場の風景を表す言葉:まねき、木戸、提灯、定式幕、桟敷席、花道 ・人や心の動きを表す言葉:贔屓、友禅、帯、拍手、息を呑む、高潮り ・冬の風情を添える言葉:初冬、夕冷え、小夜嵐、師走の街、石畳
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