寒肥

寒肥

かんごえ・かんごやし・かんぴ

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意味・由来

「寒肥(かんごえ・かんごやし)」とは、厳しい寒さの続く冬の間、樹木や草花の根元に施す肥料のことです。冬は植物の多くが休眠期に入っているため、強い肥料を与えても根を傷める心配が少なく、寒さのなかで時間をかけて土に馴染んでいきます。土中の微生物によってゆっくりと分解された養分は、やがて迎える春の芽吹きや開花を支える力強いエネルギーとなります。寒風に耐えながら、未来の豊かな実りや美しい花を願って土を耕す、冬の大切な園芸・農作業のひとつです。

この季語で詠むコツ

寒肥を詠む際は、ただの作業報告にならないよう、冬ならではの「寒さ」と「土の感触」、そして春を待つ「静かな祈り」を捉えるのがコツです。木々は葉を落として枯れ木のように見えますが、その地中深くでは命が息づいています。土を掘り起こしたときの匂いや、スコップが土に当たる音、冷たい空気の中で白く立ちのぼる息など、五感を意識した描写を取り入れると、句に臨場感と深みが生まれます。厳しい寒さと、温かい春への期待という対比を意識してみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・動作や道具:鍬(くわ)、スコップ、根元、深く掘る、土返す、ひと匙、埋む(うずむ) ・植物の対象:薔薇(ばら)、牡丹(ぼたん)、果樹、老木、古木、苗木 ・冬の情景:日溜まり、薄日、冬日、凍て土、息白し、土の香(か)

「寒肥」の俳句例 (1件)

風の中寒肥を撒く小走りに
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)

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