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「かいず」とは、成長するとクロダイ(チヌ)と呼ばれる出世魚の幼魚や若魚の呼び名で、主におよそ二十センチから三十センチほどの大きさを指します。初夏から夏にかけて、沿岸の浅瀬や防波堤の周り、河口などの汽水域にエサを求めて群れで入ってきます。岸辺や小舟から手軽に狙えることから、古くから夏の海辺の風物詩として親しまれてきました。若魚とはいえクロダイ特有の鋭い引きの強さがあり、釣り人を夢中にさせる活気と潮の香りに満ちた季語です。
単に釣果を詠むのではなく、釣り糸や竿の先に集中する緊張感、魚が掛かった瞬間の躍動感を表現するのがコツです。夏のまぶしい日差し、水面のきらめき、早朝や夕暮れの涼風など、周囲の海辺の情景と五感を組み合わせると臨場感が増します。波の音や潮の匂いとともに、じっと待つ静の場面と、引き上げる動の場面の対比を意識してみましょう。
・朝凪(あさなぎ・夏の季語) ・南風(みなみ・夏の季語) ・防波堤(ぼうはてい・無季) ・潮の香(しおのか・無季) ・竿の先(さおのさき・無季)