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髪切虫は、初夏から盛夏にかけて雑木林や庭木などに現れる甲虫です。非常に長くて立派な触角と、木の皮を削り取るほど強靭で鋭い大顎を持っています。その大顎で人の髪の毛をも噛み切ってしまうという俗説や観察から「髪切虫」と名づけられました。漢字では「天牛」とも表記され、堂々とした武骨な姿が印象的な夏の季語です。
髪切虫を詠む際は、硬質な質感や独特の仕草に着目するのがコツです。長い触角を前後に揺らして周囲を探る様子や、捕まえた際に胸部を擦り合わせて「ギーギー」「キチキチ」と威嚇音を立てる聴覚的な要素を取り入れると、存在感がぐっと際立ちます。また、夏の夜に明かりを目指して網戸や壁にぶつかってくるような、少し不器用で力強い行動を描くのも生き生きとした表現につながります。