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「入峯(にゅうぶ)」とは、修験道の行者である山伏が、厳しい修行を行うために霊峰へ入山することを指す春の季語です。古代から続く山岳信仰に基づき、大峰山や葛城山などの険しい山々へ祈りを込めて分け入る儀礼に由来します。春の入峯は、雪解けが進み草木が芽吹き始める頃に行われ、自然の強い生命力を感じながら己を鍛える厳粛な行事として古くから俳句に詠まれてきました。
山伏たちの凛とした佇まいや、静かな山中に響き渡る法螺貝の音、錫杖の涼やかな響きなど、聴覚や視覚に訴えかける描写を意識すると句が生き生きと立ち上がります。春のやわらかな霞や残雪、芽吹きといった山の自然と、行者たちの厳しい修行の姿勢を対比させることで、神聖さと春の力強さを同時に描き出すことができます。
・法螺の音(ほらのね) ・白装束(しろしょうぞく) ・錫杖(しゃくじょう) ・春霞(はるがすみ) ・残る雪(のこるゆき) ・深山(みやま)