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「春の簗(はるのやな)」とは、春の川に竹や木を組んで魚を捕らえる仕掛けのことです。「簗」といえば秋の落ち鮎を捕らえる風景が最も有名で、単に「簗」と詠めば秋の季語となりますが、春に遡上する魚や川魚を捕るために設置されるものを「春の簗」と呼びます。春先の清らかな川のせせらぎや、冬を越して活気づく自然の営み、水辺の明るい光景を想起させる春ならではの季語です。
秋の簗が持つ寂しさや晩秋の風情とは異なり、「春の簗」では春の水がもたらす躍動感や明るさを表現するのがコツです。雪解けを含んだ豊かな水量、水面に反射する柔らかな日差し、川瀬の澄んだ水音などに着目すると春らしさが際立ちます。また、これから訪れる季節への期待感や、川辺で働く人々の活気を取り合わせるのも魅力的です。