麦蒔

麦蒔

むぎまき

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意味・由来

「麦蒔(むぎまき)」は、冬の季語です。晩秋から初冬にかけて、翌年の初夏に実を結ぶ小麦や大麦の種を畑や田の跡に蒔く農作業を指します。稲刈りを終えて静けさを取り戻した田畑に、再び次の作物を育てるための耕起や種蒔きが行われます。寒風が吹き始める厳しい季節に向かいながらも、来たる年の恵みを信じて大地に生命の粒を託す、希望と力強さを秘めた季語です。

この季語で詠むコツ

冬の作業であるため、冷え込む大気や傾きかけた淡い日差し、乾いた土の匂いや手触りといった「五感」を意識して描写すると実感がこもります。腰を屈めて一粒ずつ丁寧に蒔いていく人の動作や、家族や地域の人々が黙々と働く情景に焦点を当てるのも効果的です。厳しい寒さの訪れという「静」と、作物を育てる人の営みという「動」の対比を意識すると、深みのある一句に仕上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・土や農具に関する言葉(黒土、畝、鍬、籠、素手など) ・冬の自然を表す言葉(小春日、夕日、初霜、夕風、茜空など) ・作業の情景や動作(腰を折る、影法師、筋正しく、手際よくなど)

「麦蒔」の俳句例 (2件)

麥蒔やたばねあげたる桑の枝
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
麥蒔た顏つきもせす二百人
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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