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「稲木(いなき)」とは、刈り取った後の稲を天日干しにして乾燥させるために、木や竹を組んで作った棚や掛け干しの設備のことです。地域によって「稲架(はざ、はさ)」「稲掛け(いながけ)」など様々な呼び名があります。機械化が進む以前は、秋の田園地帯のいたるところで見られた風物詩であり、豊穣の喜びとともに晩秋の寂寥感や穏やかさを象徴する季語(晩秋)です。
整然と並ぶ稲木の立体的な造形美や、夕暮れ時に落ちる長い影、干された稲から漂う藁の香ばしい匂いなど、五感を活かして描写すると実感がこもります。また、作業に汗を流す農夫たちの姿や、稲穂をついばみに来る雀の群れなど、人と自然の営みを重ねて詠むのも効果的です。