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「六日爪(むいかづめ)」とは、新年を迎えて初めて爪を切る風習のことです。古来、正月三が日は刃物を使うことを慎む習慣があり、仕事始めや七草を迎える直前の正月六日に爪を切って身だしなみを整え、一年の無病息災を祈りました。翌日の七日に、七草を浸した湯水に指を浸してから切る「七日爪」とほぼ同様の風習ですが、六日爪はよりお正月の静けさから日常へと移り変わる端境期の気配を色濃く含んでいます。
爪を切るという極めて日常的で身近な仕草を描く季語ですので、無理に新年のめでたさを大げさに詠む必要はありません。爪切りで切る小さな「音」、障子や窓から差し込む清らかな光、切った爪の白さや指先の冷たさなど、五感で捉えたささやかな瞬間を切り取るのが上達の近道です。松の内の賑わいが少し落ち着き、自分の身体や普段の生活へと心が戻っていく静寂を意識してみましょう。
・音に関する言葉(音、微か、ひびく、静けさ) ・光や部屋の様子(初日、日差、障子、縁側、炬燵) ・身体や動作に関する言葉(指先、手のひら、剪る、研ぐ) ・日々の道具(やすり、刃物、小鏡、白磁の皿)