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「厚着(あつぎ)」は、冬の厳しい寒さをしのぐために、衣類を何重にも重ねて着たり、厚手の生地の衣服を身につけたりすることを指す冬の季語です。似た季語に見た目の丸っこさや着膨れた姿に焦点を当てる「着膨れ(きぶくれ)」がありますが、「厚着」は防寒を目的とした具体的な行為や、しっかり着込んだ装いそのものを表す実直な響きを持っています。寒さに身構える生活の知恵と実感が込められた言葉です。
単に「寒いから服をたくさん着た」という説明にとどめず、厚着をしたことで生じる日常のちょっとした変化や感覚を捉えるのがコツです。例えば、身体が思うように動かないもどかしさ、窮屈さ、歩くときの重み、あるいは包み込まれるような安心感などを切り取ると句に深みが出ます。また、子どもの愛らしい姿や、寒がりな家族の様子など、人物の動作や表情と結びつけると温かみのある生活俳句になります。
・身体の感覚や動作を表す言葉(身じろぎ、肩のこる、足取り、ボタン掛く、脱ぎ捨つ) ・人物や日常の情景(幼児、老い、通学路、雑踏、電車の暖房) ・対比となる冬の情景(北風、霜晴、木枯、日向)