おウチde俳句が初心者に向いている理由
はじめての俳句サポーター 凛
執筆者

家の中から、俳句は始められる
夏井いつきさんの「おウチde俳句」が、なぜ初心者にも取り組みやすいのか。
公式サイト・出版社資料をもとに、始め方までやさしく整理します。
この記事について
「おウチde俳句」は、俳人・夏井いつきさんによる書籍や「おウチde俳句くらぶ」などで展開されている取り組みです。この記事は「俳句びと」編集部が、公式サイト・出版社の公開情報をもとに独自に解説しています。公式サイトそのものではありません。
まずは、この3つだけ覚えれば大丈夫です
机・台所・窓辺などを観察します。
目に入った物や音を短く書きます。
季節の言葉を加えて整えます。
「俳句を始めてみたいけれど、季節の名所へ出かけないと作れないのでは」「五・七・五をきれいに整える自信がない」。そんな方に知ってほしいのが、家の中にあるものや日常の出来事を俳句の材料にする「おウチde俳句」です。
朝日出版社の書籍『夏井いつきのおウチde俳句』は、リビング・台所・寝室・玄関・風呂・トイレなど、身近な場所から「俳句のタネ」を探す構成になっています。出版社も、家から一歩も出なくても俳句は作れること、初心者向けに日常から俳句の材料を見つける方法を紹介する本だと説明しています。
そもそも「おウチde俳句」とは?
検索すると、書籍・オンラインの「おウチde俳句くらぶ」・「おウチde俳句大賞」など、似た名前がいくつか出てきます。初めての方でも迷わないよう、違いを簡単に整理します。
『夏井いつきのおウチde俳句』
2018年に朝日出版社から刊行。家の中の場所や物を題材に、俳句のタネを探す方法を学べます。
おウチde俳句くらぶ
写真de俳句、俳句ラボ、季語コンテンツなどが公開されているオンラインの俳句サービスです。
おウチde俳句大賞
リビングや台所など、家の中の身近な場所をテーマに作品を募集してきた俳句賞です。
初心者がまず覚えておきたいこと
「おウチde俳句」は、単に“家で俳句を作る”というだけではありません。目の前の具体的なものを集め、そこから言葉を組み立てていくという、初心者が実践しやすい入口が用意されています。
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おウチde俳句が初心者に向いている4つの理由
1.遠くへ出かけなくても「俳句のタネ」が見つかる
俳句というと、桜の名所や山・海へ出かけて作るイメージがあるかもしれません。けれど、書籍『夏井いつきのおウチde俳句』が扱うのは、リビング、台所、寝室、玄関、風呂、トイレといった生活の場所です。
たとえば、台所なら食材や湯気、リビングなら椅子や時計、窓辺なら光や雨音。毎日見ているものなら、初心者でも「何を詠もう」と構えすぎずに観察できます。
2.外出しにくいときでも続けやすい
出版社は、この本が、さまざまな事情で外へ出られない人にも自由に俳句を楽しんでほしいという思いから作られたと説明しています。家の中を題材にできるため、天候や体調、移動の都合に左右されにくいのも大きな特徴です。
俳句を始めるために「特別な場所へ行くこと」を最初の条件にしなくてよいので、生活の中へ取り入れやすくなります。
3.「名詞を集める」など、作り方が具体的
公式の初心者向け講座では、いきなり立派な一句を考えるのではなく、まず目に入る名詞を集める方法が紹介されています。さらに、五音の名詞を下五に置き、中七でその名詞を描写し、最後に上五へ季語を組み合わせる「尻から俳句」という作り方も解説されています。
別の公式初心者向け案内では、季語ではない十二音ほどの「俳句のタネ」を作り、そこへ五音の季語を組み合わせる「取り合わせ」という方法も紹介されています。取り合わせとは、季語と別の言葉や場面を組み合わせることです。どちらも、まず具体的な材料を集め、あとから季語を合わせる考え方です。
五・七・五は大切。でも、最初から縛られすぎなくて大丈夫
俳句の基本は十七音と季語です。一方、公式の初心者向け講座では、最初から五・七・五ぴったりに合わせようと意識しすぎないことも勧められています。まず材料を見つけ、言葉にするところから始めると取り組みやすくなります。
4.作ったあとに「次の一歩」へ進みやすい
「おウチde俳句くらぶ」では、写真を題材に詠む企画や季語に関するコンテンツ、作品発表などが続けられています。自分で一句作って終わりではなく、ほかの作品を見ることで「同じ題材でも、こんな切り取り方があるのか」と学ぶ入口になります。
初心者が家の中から一句を作る3ステップ
目に入る「もの」を書き出す
机、コップ、時計、カーテン、薬箱、新聞など、まずは名詞だけでかまいません。うまい表現を考える前に、目の前にある具体的なものを集めます。
一つを選び、色・形・動き・音を足す
たとえば「カーテン」なら「風で揺れる」「朝日が透ける」など、実際に見えたことを短く言葉にします。感想よりも、まず景色を具体的にします。
季語を一つ合わせてみる
初心者の練習では、季語を一つ選び、先ほど作った言葉のかたまりと合わせると整理しやすくなります。季語は歳時記(さいじき)で意味や季節を確認してから使うと安心です。
俳句びと編集部の作例
春の朝 机の隅に 白いメモ
扇風機 とめて気づいた 雨の音
秋の夜や リモコンそばに 文庫本
※こちらは、作り方をわかりやすく紹介するために俳句びと編集部が作成した例句です。
始める前に用意するもの
公式の「おウチde俳句大賞」初心者向け案内では、句帳やメモ帳、筆記用具、歳時記などが紹介されています。スマートフォンのメモ帳を使ってもよいと案内されています。
初心者が迷いやすい3つのポイント
五・七・五から外れたら失敗?
俳句の定型は五・七・五ですが、公式の初心者向け講座でも、最初から音数にこだわりすぎない考え方が紹介されています。まずは俳句の材料を見つけ、あとから音数を整える順番でもかまいません。
季語は必ず一つだけ?
季語が複数入る「季重なり」の句もあります。ただ、初心者向けの練習では、まず一句に一つの季語を置く方が、句の中心を決めやすくなります。公式の初心者向け案内でも「季語は一句に一つ」が基本ルールとして紹介されています。
気持ちは書かない方がいい?
気持ちを書いてはいけないわけではありません。ただ、十七音の中で「うれしい」「悲しい」と説明するより、見えたもの・聞こえた音・触れた感触を置くことで、読む人に気持ちが伝わる場合があります。最初は具体的な景色を一つ残す意識で十分です。
おウチde俳句についてよくある質問
Q.俳句を作ったことがなくても楽しめますか?
はい。公式サイトでは初心者向けの作り方も紹介されています。最初から上手な句を作ろうとせず、まず身近なものを見つけて言葉にしてみることが入口です。実際の募集条件や参加方法は、その時点の公式案内をご確認ください。
Q.外へ出なくても本当に俳句は作れますか?
作れます。書籍も、家の中の場所や生活用品を題材に「俳句のタネ」を探す構成です。季節は屋外の景色だけでなく、食べ物、衣類、冷暖房、窓からの光、家事などにも現れます。
Q.歳時記を持っていなくても始められますか?
まず観察メモを作ることはできます。ただし、季語の季節や意味を正確に確認するためには歳時記が役立ちます。俳句を続けるなら一冊用意しておくと便利です。
家の中の一か所から、今日の一句を始めよう
おウチde俳句の入り口は、とても身近です。まずは台所、窓辺、食卓など、一か所だけを眺めてみてください。そこにある名詞をいくつかメモし、一つを選び、色・音・動きを少し足してみる。そこから季語を合わせれば、一句の形が見えてきます。
参考にした公式・一次情報
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