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吉屋信子

よしやのぶこ

作風・特徴

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代表句 (3件)

二日とろろ老の二人に多かりき
季語: とろろ正月 (newyear)
【現代語訳】一月二日のとろろ汁を用意したが、年老いた私たち二人にとっては、ずいぶんと量が多くできてしまったことだ。 【鑑賞】夫婦二人だけで静かに迎えるお正月の情景です。昔は賑やかだった食卓を思い起こしつつ、少し余ってしまったとろろを前に、老いの寂しさと、それでも穏やかに共に生きる二人の親密な時間が静かに表現されています。
鹿妻草咲きそめしより雨がちなる
季語: 鹿妻草 (autumn)
【現代語訳】萩の花(鹿妻草)が咲き始めてからというもの、どういうわけか雨の降る日が多くなったことだ。【鑑賞】小説家としても高名な吉屋信子の作。秋の訪れを静かに告げる鹿妻草がひっそりと開花した頃、しとしとと降り続く秋雨の風情をありのままに詠んでいます。晴れやかな秋晴れではなく、物憂げでしっとりとした秋の寂寥感が、雨というモチーフを通して見事に表現されています。
竹田忌や竹田の町は秋の風
季語: 竹田忌 (autumn)
【現代語訳】竹田忌を迎えた今日、画人の故郷である豊後竹田の城下町には、澄んだ秋の風が吹き渡っている。 【鑑賞】画号の「竹田(ちくでん)」と地名の「竹田(たけた)」の重なりを軽やかに生かした句です。歴史ある城下町に吹き抜ける爽涼な秋風を感じることで、かつてこの地で育まれた竹田の清雅な人柄や芸術が、今も町に息づいていることを鮮やかに伝えています。