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「盲鰡(めくらぼら)」とは、寒鰡(かんぼら)の異称で、冬の季語です。鰡は寒さが増す冬の時期に脂が乗り、大変美味しくなります。この季節になると、目の周りにある「脂瞼(しけん)」と呼ばれる透明な脂肪の膜が厚く白濁し、まるで目が塞がって見えないように見えることからこの名がつけられました。実際に視力を失っているわけではありませんが、脂の乗り切った冬の鰡のたくましさや、少し怪異を帯びた独特の容貌を捉えた古くからの呼び名です。
「盲鰡」という言葉の持つ、少し無骨で神秘的な響きを活かすのがコツです。単に魚としての鰡を詠むだけでなく、冬の寒冷な水底に潜む気配や、鉛色の冬の海、川口の淀みなど、荒涼とした冬の情景と取り合わせると深みが出ます。目が見えていないように見えながらも、敏感に潮の動きや気配を察して力強く跳ねる命の生々しさを描くと、この季語ならではの持ち味が際立ちます。
・水や場所に関する言葉:澪標(みおつくし)、河口、川底、潮煙、泥、寒潮 ・状態や五感に関する言葉:鉛色、白濁、濁り、跳ねる、鱗(うろこ)、暗がり、冷たし ・道具や暮らしに関する言葉:舟底、俎板(まないた)、出刃庖丁
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