百鬼園忌

百鬼園忌

ひゃっきえんき

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意味・由来

「百鬼園忌(ひゃっきえんき)」は、昭和期に活躍した小説家・随筆家である内田百閒(うちだひゃっけん)の命日である四月二十日を指す春の季語です。「百鬼園」は百閒が用いた代表的な筆名(別号)です。夏目漱石の門弟でもあった百閒は、『冥途』などの幻想的な小説をはじめ、目的のない気ままな鉄道旅を描いた『阿房列車』、失踪した愛猫への執着と悲哀を綴った『ノラや』など、独特の偏屈さとユーモア、底知れぬ寂寥感が漂う作品を数多く残しました。

この季語で詠むコツ

百閒の愛したものや、その独特の作風に寄り添って詠むのが大きなポイントです。目的を決めずに乗る汽車の旅、姿を消した愛猫への切ない思い、借金をめぐる飄々としたやり取り、あるいは白昼夢のような少し奇妙な空気感などを句に取り合わせると、百鬼園忌ならではの深い味わいが生まれます。春ののどかな景色のなかに、どこか飄々としたおかしみや、ふとした孤独の影を忍ばせるように詠んでみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・汽車、単線、切符、鉄橋(無季:百閒がこよなく愛した鉄道の風景) ・迷い猫、路地、足音(無季:愛猫のノラを待ちわびる気配) ・酒、煙草、古書(無季:百閒の日常を彩った小道具) ・春愁、春の夕暮、朧(春の季語:作品に漂う幻想的な哀愁を深める言葉)

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