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「帳書(ちょうがき)」とは、新年を迎えて初めて新しい帳簿や大福帳に文字や数字を書き記す行事のことです。かつて商家では、仕事始めの日に神棚を拝み、商売繁盛を祈念しながら真新しい帳面に筆を入れました。単なる事務作業にとどまらず、新しい一年の商いが無事に栄えるようにとの強い願いと決意が込められた、新春ならではのめでたい季語です。
真っ白な帳面に初めて墨を落とす瞬間の、背筋が伸びるような緊張感や初々しさを描くのがポイントです。新年の静かな店先に漂う新しい紙や墨の匂い、そろばんを弾く軽快な音などを取り入れると、商家の情景が生き生きと立ち現れます。現代であれば、手帳の使い始めや仕事始めの気構えと重ね合わせて詠むのも共感を呼びます。
・物や道具:新墨(しんずみ)、初硯(はつすずり)、大福帳、そろばん、筆 ・情景・人物:暖簾(のれん)、格子戸、番頭、初明かり、店先 ・感覚・心情:一筋、墨色、改まる、商い、願ひ