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野村喜舟

のむらきしゅう

作風・特徴

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代表句 (3件)

落し水日暮は音のつよまりぬ
季語: 落し水 (autumn)
【現代語訳】田から流れ出る水の音が、夕暮れ時になるといっそう強まったように聞こえてくる。【鑑賞】周囲が薄暗くなり、視界が遮られて静まり返る夕暮れ時、水路を走る水の音だけが一段と際立って響いてくる情景を捉えています。秋の日の暮れの早さと、冷ややかに澄んでいく夕気の空気感が聴覚を通してありありと伝わる名句です。
蘇枋の実赤きに秋の日は傾く
季語: 蘇枋の実 (autumn)
【現代語訳】蘇枋の実の深い赤色が映えるなか、秋の日は早くも西へと傾いてゆく。 【鑑賞】実の赤褐色と、傾く夕日の光が重なり合い、秋の深まりと日暮れの早さを鮮烈に表現しています。「赤きに」という色彩の強調が、晩秋特有の切なさを際立たせています。
名木の紅葉散りてしまへば常の山
季語: 名木紅葉 (autumn)
【現代語訳】あの名木の見事な紅葉も散ってしまえば、どこにでもある普段の山に戻ってしまった。 【鑑賞】紅葉の盛りには多くの人々を惹きつけていた名木も、葉を落としてしまえば山の一部として静かに冬を待つばかりです。華やかな絶頂期の記憶があるからこそ、葉を落とした後の索漠とした風景に深い感慨と無常観が漂います。