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「夢流し」は新年の季語で、初夢に不吉な夢や悪夢を見た際に、その災いを祓うために行われた古くからの風習に由来します。正月の二日夜または三日夜に見た夢の内容を紙に書き記したり、吉夢を見るために枕の下に敷いていた宝船の絵を、川や海へと流して厄落としとしました。不吉な予感を水に流し去り、清らかな心で新しい年を始めようとする、人々の素朴な願いと知恵が込められた季語です。
悪夢の恐ろしさを直接描き立てるよりも、それを水に流したあとの「心の解放感」や「新春の清々しい風景」に焦点を当てると品のある句になります。冬の澄みきった冷たい水、朝の柔らかな光、流れ去っていく小舟や紙の白さなど、視覚的な対比を意識してみましょう。厄を祓って前を向くという前向きな心の動きを、新年の静かな情景に重ねて詠むのが成功の秘訣です。
・水や自然の描写:寒の水、せせらぎ、朝靄、川瀬、波頭 ・動作や心情:手放す、見送る、ひとすじの、白き紙、安らぐ ・新年の風情:初明かり、朝日子、青空、冷気、水音