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「涅槃吹(ねはんふき)」とは、陰暦二月十五日の釈迦が入滅した日(涅槃会)のころに吹く、寒々とした強い風のことです。釈迦の死を悼み、大地や木々が嘆き悲しんで吹き荒れる風とも伝えられています。春の兆しが見え始める仲春の時期でありながら、真冬に逆戻りしたかのような鋭い冷たさを含んでおり、宗教的な厳けさと哀傷を帯びた風情が特徴です。
単なる春の強風として詠むのではなく、仏教行事の背景や、命あるものの無常観、身に染みる冷たさを意識することが大切です。寺院の佇まいや法要の情景、線香の香煙などを取り合わせると、季語の持つ厳粛な雰囲気が一段と深まります。また、寒さの中にほんのりと混じる春の光や、旅立ち・別れといった心情を重ね合わせるのも効果的です。
・寺院や仏事の言葉(山門、鐘の音、堂、線香、読経、袈裟) ・静寂や余韻を感じさせる言葉(杉木立、石段、夕茜、影、袖) ・春の始まりを告げる言葉(春寒、芽吹き、白梅)