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冬苺(ふゆいちご)は、山野の林の縁や木陰などに自生するバラ科の常緑低木です。秋に白い小さな花を咲かせた後、初冬から真冬にかけてルビーのように艶やかな赤い実を結びます。草木が葉を落とし、色彩の乏しくなる寒冷な季節において、這うように茂る濃い緑の葉の合間から覗く鮮やかな赤は、見る人の心を温めてくれます。現代のハウス栽培の苺とは異なり、冬の山野にひっそりと息づく可憐な生命力を感じさせる季語です。
冬苺を詠む際は、周囲の寒々とした風景との「色彩の対比」を意識すると情景が鮮やかに立ち上がります。枯葉や霜、暗い林の土の色など、冬の静けさの中に灯るような赤い粒を対比させてみましょう。また、低い位置に実をつける植物であるため、歩みをとめて「しゃがみこむ」「足元に見つける」といった動作や視線の変化を描くことで、発見の驚きや愛おしさを生き生きと表現できます。
・情景・場所:山道、木漏れ日、落葉、日だまり、古寺、岩陰 ・質感・感覚:冷たき土、艶やか、ほのかな甘酸っぱさ、小さな粒 ・動作・心情:立ち止まる、掌に載す、見出す、指先に触る、径をたどる