1642年 - 1716年

山口素堂

やまぐちそどう

作風・特徴

儒学・漢詩文の教養に裏打ちされた格調ある文人的作風。芭蕉と並んで詠んだ洗練された江戸的句風で、知性と叙情が自然に融合した品格ある詠みぶりが特徴。

生涯・略歴

江戸前・中期の俳人で、松尾芭蕉の終生の親友。甲斐国(現・山梨県)生まれ。江戸に出て儒学・中国詩文を修めながら俳諧にも親しみ、芭蕉と深い交友を結んだ。「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」は今日も最もよく知られる江戸俳諧の名句の一つである。俳諧師というよりは文人・教養人として俳諧を嗜んだが、その存在は芭蕉の精神的支柱ともなった。

代表句 (2件)

宿の春 何もなきこそ 何もあれ
乞巧棚露のこぼるゝ角の足
季語: 乞巧棚 (autumn)
【現代語訳】七夕の夜に設けた乞巧棚の四隅の足に、しっとりと夜露がこぼれ落ちている。【鑑賞】初秋の冷ややかな夜気と清涼感を「露」で表現した一句です。棚の脚に降り置く露の粒に焦点を絞ることで、七夕の夜の静寂と清らかさが鮮明に伝わってきます。